「誕生~Sounds of Birth~」誕生エピソード①
この音を生み出すために私は生まれてきたと言ってもいい。
2017年6月9日、「誕生~Sounds of Birth~」は、そのいのちを宿し、
それから約1週間の待機期間を経た 6月15日、
この世界に誕生(公開)することになるのですが・・・
とても深い深い体験がそこにはありました。
そんな誕生エピソードをまとめました。
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Episode① ~凪体験~
ある日、とあるコミュニケーションのパターンを味わっていました。
精神や感情の反応以前に、いやがおうもなく身体が反応してしまうような。
その反応が起きると、いつもなら意識でコントロールできる私の精神や感情は
たちまちその機能を失い、私から離れてしまい、
相手に反応することしかできなくなってしまう。
いつものように反応しかけたその時、なぜだかわからないけれど、
ふっ、と、身体・感情・精神、すべての反応が止まり、
スン・・・・・! と、静寂の 「凪」 がおとずれました・・・!
まさしく、「ただ在る」という状態で、私はそこにいて、
そうなると、反応しようとしていた相手のエネルギーは
私の中をスーーッと通り過ぎてゆき、
その代わりに、目の前にいたのは、
ただただ、「自分を表現している相手の姿だけ」でした。
ああ、この人は、ただ、自分の思うことを表現したいだけなのだ。
そうやって、その人の花が、ふわ~~っと咲いていくのを
私は ただただ、見ていました。
それと共に、それまで硬くなっていた私の身体が、
ふわ~~~~っと脱力していくのを感じました。
これだ!!
これをわたしはずっと自分に願ってきたのではなかったか。
「身体で感じる体感」を超えること。
あまりにもその身体で受け取る感覚が微細で過敏で膨大すぎて
その体感と情報に、今まで私はなすすべがなかった。
いや、なすすべがないものだと、あきらめてきたのだ。
私はその体感や情報処理の感覚は、自分にとって宝のようなもので、
だからこそ大切にしたいと思っていたけど、
感じることと反応はワンセットだと思い込んでいたから。
だけれども、そうではなかった。
体感と反応は、切り離すことができるのだ。
感じることはそのままに、反応だけオフにして、
ただただ「在る」という状態で相手を感じているのは
たとえようのない至福でした。
いつもこの「凪」の状態でいられたら、どんなにいいだろう!
自分を失うことなく、どんな場所でも生きていける。
この感覚を音にしたい!!
いまだ身体全身に残るこの感覚を、いつでも再現できるように、
そのための音を創りたい!!
そしてその音で、もっとその感覚を身体になじませたい!!
それは何よりも、私自身のために、
今だかつてないほど強く、この音を生みだそうと決めたのでした。
次記事へつづく。